2010年3月15日月曜日

サンセバスチャンへ

フランス側からサンセバスチャンにタクシーで移動。Mさんがレンタカーを借りようかと提案してくれたけれど、土曜日でお店が閉まっていたり、開いていてもスペイン側で車を捨てられなかったり。。。と計画をちゃんとしてなかった事も祟り、タクシーと相成りました。フランス人のドライバーさんと交渉成立し、エスペレット→オーベルジュ→サンセバスチャン。後から思えばそのタクシー代も3人で割ったので大損では無いようです。ドライバーさんフレンドリーで楽しい旅路となりました。。

40分くらいかかったでしょうか。サンセバスチャンに到着。ホテルは海に面した部屋をとりました。ちなみにシーズンオフにて競争率はゼロでした。私の1人部屋、小さいながらも。。ひゃあ~!うれしい♪なんという見晴らし!



目の前に広がる海岸は"ラ・コンチャ"。
ウルグルとイゲルドという2つの山に挟まれ、半円を描いた海岸がまるで上から見ると貝殻のようなので"ラ・コンチャ(貝殻)"と呼ばれているんです。



もう夕方になっていましたが、7時過ぎくらいまでまだまだ明るい。街路樹には紫色の木蓮が満開。





もちろんケーキ屋さんにはガトーバスク!スペインではカスタードクリームがはさまったものが主流。名前もスペイン語で"Pastel vasco"と呼ばれています。お目当ての"Otaegui"には辿り着けず、道でおばあちゃんに尋ねて教えてもらった他のケーキ屋さんでMerienda(おやつ)にしました。



下の画像、右は"Pastel de arroz"。名前にArrozお米とあるんですが、全くお米を使わないエッグタルト。バスク地方の代表的なお菓子です。もうひとつは"Ensaimada"。マジョルカ島名産のパン菓子でスペイン全体で食べられています。Mさんと半分に分けたので形分かりませんが、かたつむりのような渦状なんです。これ美味しいですよ!



今夜は"ARZAKアルサック"を日本から予約してきました。前回はお休みで行けず、その前はちょっとしたミスで予約日を間違えるという縁の無さ。。それがもう10年以上前のことなので、長い思いがやっと叶いました!



ARZAK父さんとお嬢さんのエレナ。お父さんのファン・マリがミシュランの3ツ星を獲得したのが1989年。現在シェフを務めるエレナの代になっても星をずっと維持し続けているのはすごいことですね。21年間もです。。

これHPから画像お借りしました!お2人と撮った写真の私の顔、相変わらずそりゃあひどくて公開は犯罪なんでww



前回はサンセバスチャン(郊外)にあるやはり3ツ星の"Martín Berasategui"に行きました。エレガントとモダンを尽くした大きな空間でしたが、その対極をなすようにARZAKは昔の店を大きく改装することも無く素敵なモダンインテリアでまとめ、まるで馴染みの店に戻って来たような、なんともこじんまりとしたやさしい雰囲気を醸し出しています。



Desgustaciónメニューを楽しみました。
スターターは5種類の小さなアミューズ。次に登場したソテーしたりんごの上にフォアグラがのった一皿。ラズベリーなどが散りばめられていて美しい。



どれも考え尽くされた繊細な味がします。これはサクサクっとしたパン粉にとろりとポーチドエッグ!この食感は私達日本人好み!半熟卵に弱い私は見事にこの一発にやられました。おそらくスペインの田舎料理で残ったパンを使って作るMigaミガからの創作だと思います。



他にも3品。デザートはプティフールも含め3品。

サービスも大変細やかで逆にびっくりしてしまいました。
マリちゃんが小鹿の料理を残したら、「お気に召さないのですか?」とわざわざ牛肉のお料理(私達のメニューにはなかったもの)を後から持って来て下さったり、外人には恒例なのかメニューをコピーして下さったり。帰りには写真を撮るために下で待ってて下さったり。。。あ、食事中にもARZAK父さんが2回、エレナが1度テーブルに。。これ毎日やってるのかなぁ。。いやぁ、やっぱりそれってうれしいです。彼等の1人ひとりの感想を聞きたいという熱意が伝わってくると丁寧に料理作りをしている人達だと一層実感できるんですよね。またARZAK父さん、すっかりお年を召して可愛らしい愛嬌たっぷりの好々爺。それでお料理はビシッと決まっているのにお店の印象がほんわか。。まだお客さんで賑わっている真夜中のお店を後にして。。余韻ひとしきり。。やっぱりARZAKはすごいなぁ。


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