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2015年10月29日木曜日

映画「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」

このブログでも「映画」ラベルを作ったものの、なんと数本しかアップしていないという
愚か者ながら、映画好きのひとりです。
実はこのほどはじめてプレス試写会経験の機会をいただいたのです!
感激ー!わたしのつたないコメントをアドバタイズメントに・・とのこと!

”創造と神秘のサグラダ・ファミリア”というアップリンクさん配給の

ドキュメンタリー映画。スイスのステファン・ハウプト監督によるスイス映画です。
ラテンではない、カトリックではない国がどういう視点を持ち作ったかというのは、
それだけでも興味深いではないですか。

この映画、誕生から破壊、挫折、そして現在、未来へとサグラダ・ファミリアの「人生」を
見ているようでした。それぞれの人たちがそれぞれの思いで息を吹き込み、
歩み続けるサグラダ・ファミリア。わたしたちもまた一緒に歩んでいるような気がして、
未来への浪漫を感じずにはいられないのです。この監督、映画の中でわたしたちにも
いろいろなことを問いかけてきます。それで、一瞬、自分の人生にまで置きかえてしまう
というのは申し訳ないのですがね・・だって本当にサグラダ・ファミリアさんは
偉大なんですから。
この映画のおかげで今度バルセロナで見るときにはまた違った気持ちで向かい合う予感。

12月公開です。公式ホームページはこちら。





2013年10月14日月曜日

ラテンビート映画祭

おはようございます!
またすっかりブログ離れしてしまいましたが、
「ラテンビート映画祭」、東京は今日が最終日です!
なんで、今ごろ〜〜!!

今日はスペイン映画「ふたりのアトリエ」が上映されます。
忙しさに、今回も行きそびれ、楽しみにしていたアルモドバルの新作を観そこねました。。涙。。
1月まで待つことになりそうです。。
私は今夜も行けるか危ういですが、
みなさん、ぜひ!(当日チケット確認のうえ!)

最近観た「メキシカン・スーツケース」「ポルトガルここに誕生す」のこともぜひ近くアップさせてくださーい!
(「ポルトガルここに誕生す」も11月1日まで!もうすでにレイトショーだけかも!)

取り急ぎ!

2013年9月11日水曜日

ビクトル・エリセ

オムニバス映画「ポルトガル、ここに誕生す」が9月14日に公開されるそうです。
スペインの巨匠ヴィクトル・エリセ監督の作品も他3監督作品と共に上映されます。
や、やったー!!

エリセ監督といえば、「みつばちのささやき」「エル・スール」、
そして6月に東京でも展覧会があったアントニオ・ロペスの
ドキュメンタリー「マルメロの陽光」が代表的な映画です。
・・と言ってもこの大いなる監督は10年に一度のロングスパンで作品を発表するので、
長編はその3本だけ。確かもう70代になった監督・・やっぱり少ない。。

2002年のオムニバス映画「10ミニッツオーダー」が最後だったので、
あぁ・・やっぱり。もう10年以上経っているのですね(震災の時に
3分メッセージもありました!)。
今回の作品、長編ではないのが物足りない気持ちはあるものの、
待ちに待ったという人も多いことと思います。

ところで、「ミツバチのささやき」は私のベスト映画です。
この映画の詩的な美しさは素晴らしい。
何度観ても、その美しさは色あせません。新鮮な発見さえ何度ともなく
訪れます。どこで止めて観ようが、切り抜いて観ようが
一コマ一コマが極上の絵画のよう。





「エル・スール」も美しい作品です。
どちらも幼年期の終わりと次の段階へ移行する少女の物語。
今、こうやって画像をアップしていても無性に観たくなってしまいます。



エリセ監督の作品をまだ観てない方、ぜひこちらの10分間の
映像「タイムライン」をお楽しみください!

これは「10ミニッツオールダー」というオムニバス映画から。
エリセ監督の他にもゴダールやカウリスマキ、ベルトリッチなど15人の巨匠監督たちが10分という枠で「時間」というテーマで競作を果たしたコンピレーション・フィルム。
短いながらもエリセ監督ならではの素晴らしい映像美が満喫できます。






2013年6月29日土曜日

レッド・ライト

久々に映画のことです。。

最近観たスペイン関連の映画は、
映画館鑑賞で楽しんだスペイン映画「朝食、昼食、そして夕食」。
これもなかなか素敵な作品ですが、東京、大阪ではもう終わってしまって、
今は神戸で上映中のようです。
ちょっとまたブログで紹介しそびれた感ありですね。。

最近DVD化され、レンタルもできる作品といえば、「レッド・ライト」 。 
スペインの新鋭ロドリゴ・コルテス監督の今年2月に公開された作品です。
ハリウッド進出となった棺の中に閉じ込められた男が主人公の「リミット」、
そしてドキュメント風ホラー「アパートメント:143」など
シチュエーションスリラーと呼ばれる部類の映画が話題でした。
個人的に怖いのは全く駄目なチキンでして、まして生き埋めはもっとも不得意。
なので未だ未鑑賞です。。

しかし、この映画は超常現象やオカルト現象の正体を暴いてくれるという
チキンにうれしい内容なのでした。


ロバート・デニーロ、シガーニー・ウィーパーと大物出演
ということもさることながら、
キ、キリアン・マーフィーが!それも観ているうちになんと、
え?これ彼が主役じゃないの♡ というキリアンファンの私としては
めちゃくちゃおいしい映画なんです。


シガーニー演ずる物理学者と助手(キリアン)が超常現象を科学によって
その嘘と正体を暴いていきます。さらにデニーロ扮する超能力者のトリックを
暴こうとする2人に危険がせまる・・というスリリングなストーリー展開。

「(観客は)映画が始まった時点で安心していて、自分で自分の考えを
コントロールできると信じている。でもだんだんその感覚を失っていくだろう」
というコルテス監督の意図どおり、観てる時に「ひょっとしたら・・」と
信じたり、疑ったり、ふらふらしてる自分がいたりしました。

最後のオチには「な、なに??」と口あんぐりしてしまうほど、
しまいにはストーリーにひっぱられ、真実はどう暴かれるのかと、
完全に私はキリアン応援位置に引き込まれちゃってました。

このオチですが、コルテス監督がMTVのインタビューで
「僕は最後まで終わることを抵抗するような映画が好きなんだ」と
言ってたそのとおりに、終わりが始まりだったりするわけか・・
と思うわけですが、すっきり片付けてほしかった人は
このオチに違和感を覚えるかも。

おそらくこの映画のテーマかと思われる「何を信じるか」、
目で見たもの、人の言葉、奇跡という希望、
そして自分自身。
ネットをはじめとする多くの情報で「何が本物?
何を信じたらいいの?」と戸惑うこともしばしば。
そんな現代への問いかけでもあるかもしれません。

それにしても、大物俳優を起用できた監督の手腕はすごいな。
奇才と呼ばれ期待されている証ですね。
ふつうのスペインのおにいちゃんコルテス監督とキリアンのツーショット。

と言っても中身はまだこれ入れて4つですが・・
スペイン映画に興味のある方、のぞいてみてください!



2010年5月4日火曜日

”はなのすきなうし”

「はなのすきなうし」(”岩波の子供の本”出版)というスペインが舞台の童話があります。

こちらは日本版とは少し違う表紙の洋書。

娘たちが小さな頃に、読んであげながらこちらまで胸がいっぱいになるような印象深い絵本でした。

お話は...花が大好きなおっとりとした牛のフェルジナンドがひょんなことから闘牛として闘牛場に連れて行かれてしまいます。でも使い物にならないフェルジナンド。だって見物客の婦人たちが髪につけている花の香りのほうが気になってしまうんですから。それに性格はもうほんとおっとり。。。最後には花の中でゆっくりと生活していくフェルジナンド。

もう先月になっちゃいましたが、機内で観た映画の中にこの絵本が出てきたんです。




サンドラ・ブロックがアカデミー賞主演女優賞をとったことでも話題になった映画”しあわせの隠れ場所”。偽善的な映画と勝手に決め込み興味度が薄かったんですが。これ実話だったんですね。観終わってエンドロールにご本人達の写真が次々と登場します。いやぁ。。結果がそうなるには信頼やら愛情やらがあったのでしょうね。そう感じたとたん自分の思い込みが安っぽく思え。。いかん。つまらん思い込みに反省。なんでも見てから判断!

途中子供たちに”はなのすきなうし”を読んであげるシーンがあります。誰もが主人公の男の子とフェルジナンドを重ねたことと思います。そしてこの絵本、「しあわせって?」がテーマ。大人にとっても啓発本でもあります。それにイラストのシュールなタッチがまたいい。スペインらしさがいっぱいの大人にも楽しめる絵本です。



ところで、アカデミー賞受賞とは裏腹に夫の浮気発覚で気の毒だったサンドラ・ブロック。今アメリカのタブロイド誌で彼女の離婚問題が一番の話題になっている様子。離婚と同時にアフリカ系アメリカ人の男の子の養子縁組が決まったことも発表!はじめて赤ちゃんに会った時、ルイ・アームストロングの”What A Wondarful World"が頭の中で流れたんですって。それで名前はルイ。今3ヶ月だというとっても可愛い赤ちゃん!
映画と重ねて見てしまう話題ですが、養子縁組は映画が制作されたずっと前から話が進んでいたらしい。頑張れサンドラ・ブロック!




2009年8月4日火曜日

アラトリステ



















スペイン映画「アラトリステ」のDVDを観ました。
スペインでは2年前に大ヒットとなった映画で、
日本では昨年末上映、最近DVD化となりました。

原作はアルトゥーロ・ペレス・レベルテの冒険小説。

私にとってこの作家は国営TVで特派員として戦地や僻地でレポートしていた
ジャーナリストとしての印象がとても強いのですが、
後に小説家に転身し、次々とベストセラーを出しています。
初期のヒットと言えば「呪いのデュマ倶楽部」。

ロマン・ポランスキー監督、ジョニー・デップ主演で「ナインスゲート」
として映画化されたのをご存知の方も多いかもしれません。

「アラトリステ」は96年に出た冒険長編小説で、

原題は「El Capitan Alatriste(アラトリステ隊長)」...と言っても、
私は読んだ事がないので感想が述べられないのですが、
シリーズ化され現在6巻まで次々とベストセラーとなり
冒険小説というだけではなく歴史小説というスタンスでも
年齢を問わず多くの人に読まれている、実におもしろいお話だそうです。

映画の方は「ウエルカム ヘブン」のヤネス監督。

俳優陣もスペインの旬な俳優たちでかためていますが、
主役のアラトリステ役はアメリカのヴィゴ・モーテンセンが抜擢、
スペイン語での熱演です!
Superミーハーな私は一時「ロード・オブ・ザ・リング」
ヴィゴのアラゴルンに随分とハマったものでした。
それでこのスペインつながりに、久々の中世の衣装姿に、
期待しないわけがありません!

さて、舞台は17世紀。

新大陸発見による黄金時代が輝かしかったスペインにも
大きな陰りが落ち衰退の途をたどっていた頃。 
フェリッペ4世の治世下、寵臣オリバーレス伯爵に国は託されていました。
当時80年戦争の真っただ中。プロテスタントがどんどんと勢力を
増していたこの時代。
80年戦争はプロテスタントのオランダが独立を訴え勃発した
宗教戦争であり独立戦争です。

主人公のアラトリステはフランドルで傭兵として戦っていました。

勇敢な剣の達人はその名を轟かしていたのでしょう。
しかし所詮傭兵。マドリッドに戻ればその暮らしは苦しく、
刺客の仕事も承諾せざるを得ません。宮廷の陰謀にも巻き込まれて行きます。
再びフランドルの戦場、ブレダの包囲戦に赴くアラトリステ。

数年後マドリッドに戻るとオリバーレス伯爵から密輸の黄金を
略奪するという任務の依頼が。
また時は流れます。

その頃80年戦争もまだ終息を見ない中フランスとの30年戦争も
激しさを増していました。アラトリステは再び戦場へ。
ロクロワの戦いへと身を投じます。
冒頭で亡くなる戦友の息子との親子のような関係、

愛する人マリアとの悲恋なども含め物語は展開されていきます。

アラトリステは架空の人物ですが、歴史的事実をバックグラウンドに、

実在の人物も次々と登場します。友人は詩人のケベードだし、
マリアさえも実在の人物らしいです。
歴史という大きな波に流されながらも、沈着冷静、勇敢果敢、

義を重んじ人情厚く、誇り高い・・そして哀愁をまとっている
アラトリステの魅力がよく表れています。
「その論理観と忠誠心は日本の武士道にも通じていると思った」

とヴィゴがインタビューで語っていたようです。なるほど。。

せっかく大長編大作なのですから、3部作ぐらいで

まとめてほしかったですね。。
しかしこの映画、ベラスケスの絵をイメージしたと言うとおり、

映像がとても美しい。この映像美はスペインの監督とクルーで
なければ出せない素晴らしさでしょう。ブレダの開城のシーンは
まさにベラスケスの絵そのものですし、愛し合いながらも一緒には
なれなかったマリアとの場面も絵画のようでした。
マドリッドの居酒屋の雰囲気も埃っぽくて汚い加減が雰囲気抜群!



 






ほほほ〜〜♡



ヴィゴは本当に素晴らしい演技で、はまり役でした。。
ただただ。。。周りが濃いのも手伝い、ラテンではない美しさが
際立ってしまった・・・というところに大いに目をつぶると、
実にハマる映画ですよ!
戦争の予習とベラスケスの絵は前もってネットなどで

チェックしておくと一層楽しめると思います。
(「セビリアの水売り」「ブレダの開城」フェリッペ4世やオリバーレス伯爵の肖像画など)

ところで、またまたこの原作者のぺレスーレベルテですが。。
ジャーナリストだった頃は細身の体に神経質そうな顔に大きな眼鏡。

レポートでは戦場の恐ろしさが直に伝わってきて、
彼を見るとある意味緊張感が走ったものです。
そんな彼が書いた戦争ものともなると時代は違うとしても
やけにリアルです。
それがまた良いものを書かせたんでしょうね。
しかし最近の写真を見ると、おっとりとした優しい良いお顔になって、
なんだかこちらもほっとしましたよ。。

2008年2月16日土曜日

ボルベール(帰郷)と料理シーン

昨年上映していたアルモドバル監督の「ボルベール」をDVDで観ました。



始まった瞬間にもうアルモドバル監督の色鮮やかな世界が展開。

そして元気なスペインの女性たちが、しょっぱなから映し出されます。
そこはラ・マンチャのある村の墓地。11月1日のすべての聖人の日でしょうか。
すごい勢いでおばちゃんたちやきれいなお母さん(ペネロペ)家族も
お墓をせっせに磨いています。

主役はペネロペ・クルス。アルモドバル映画のミューズの1人でも

あり、これで3本目の出演となります。
いくら若いお母さん役でもティーンエイジャーの母親役なんて
無理あるんでは、と思いきや、
さすが世界的にビッグになったスペインの珠玉女優だけありますよ。
それにこの映画でスペイン人初のアカデミー賞主演女優賞に
ノミネートされたのですから。
いつでも忙しいそうに動きまわっている元気なスペインの下町の
肝っ玉母さんという感じの雰囲気出てました。。
しかし、とんでもなく綺麗でセクシーなの。。

そんなペネロペ母さん、夫の死体を始末することに。

そしてそんな時、死んだと思っていたお母さんが突然現れる。
実は母と娘、女三代には悲しい秘密が。。という
実はとんでもなく暗い話なのです。それなのにアルモドバル監督のビビットな
色も手伝って、とても明るく力強く前に向かっていく女性の
たくましさが美しく描かれています。

料理シーンもたくさん出てくるのが楽しい。

肉団子に粉をはたいていたり、夕食のトルティージャだったり・・



故郷ラ・マンチャのパウラ伯母さんを訪ね、

みんなでBarquillosを食べるシーン。



バルキージョは小さな船という名前の

小麦粉で作るお菓子。

ここで食べているのは「ラ・マンチャ風バルキージョ」で、オレンジやアニス、白ワインなどの風味をつけた揚げたタイプですね。。




大人数の料理を作ることになったペネ母さんは
市場に買物へ。
スペインらしい美しいトマト。
アルモドバル監督が映画のところどころに
散りばめる「赤」が印象的。

途中で会ったレヒナに豚肉を、イネスから田舎で買って来たばかりというモルシージャ(豚の血ソーセージ)、チョリソ、マンテカード(ポルボロンのようなお菓子)をゆずってもらう。

マンテカードがラ・マンチャ風だから、イネスもラ・マンチャの人かな。

30人に作ったのは

手作りスペイン家庭料理
(そう記されてる)
トルティージャとモルシージャ
豚肉(ゆで卵を肩ロースで巻いたもの。オーブンで焼いたのかな??)
サラダ
ラ・マンチャ風マンテカード


イタリアンパセリたっぷり。

スペインでは八百屋さんが無料でくれることが多い、スペイン料理には1番馴染みの深いハーブなのです。
素焼きの器も可愛い。
ペネさん、料理上手に見える。




お葬式の時に、アグスティーナとソーレが2人で話すシーン。

テーブルには「コシード」が用意され、アグスティーナがコシードのスープをサーブする。




赤ピーマンを刻むペネさん。

スペインを代表する食材を色鮮やかに見せてくれる。


料理する女性の姿がいくつも出てきます。

この映画、題名「ボルベール」のとおり、田舎への帰郷からはじまり、
最後には母への帰郷で締めくくられます。

「オール・アバウト・マイマザー」も好きだけど、この映画も好きだなぁ。
アルモドバル映画は女性にやさしい。
後味良く、余韻がいつまでも残る作品でした。

またこの歌がいいな。
アルモドバル監督の映画はほとんどが、
挿入歌やらエンドロールで流れる曲が観終わっても頭から離れない。