2009年8月21日金曜日

鶏肉のアヒージョ



アヒージョ(Ajillo)というのはニンニクとパセリで炒める、または油煮した料理のことを言います。バルなどで出る「海老のアヒージョ」などが有名ですが、「鶏肉のアヒージョ」は家庭でよく作る料理。去年スペインでレストランに行ってまでもオーダーしていた、ラウルくんの大好物です。
家でもよく作ります。ということで今日の我家のお夕飯です。あとは白いご飯とナスのサラダ。

スペインでは鶏肉屋さんで鶏1羽をさばいてもらい、色々な部位を混ぜて作るのですが、最近私は唐揚げ用もも肉を使っています。
この料理にはフレンチポテトを添えるのが定番。我家ではいつも最後に混ぜちゃってます。好みで最後に少し白ワインビネガーを加えても。。。


鶏肉のアヒージョ

材料(2人分)
鶏もも肉 250g
ニンニクの粗みじん切り 2~3片
イタリアンパセリのみじん切り 大さじ1
小麦粉 適宜
白ワイン(料理用や辛口タイプで) 1/4カップ
オリーブオイル 大さじ2
塩、こしょう 各適宜

オプション:
フライドポテト→じゃがいも大1個を一口大に切り、油で揚げる。

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作り方
① 鶏肉は塩、こしょうをふり、小麦粉を薄くまぶす。フライパンを温め、オリーブオイルを入れて鶏肉の全面をこんがりと焼く。(油が気になる方はここで紙で少し拭き取っても。。)
② フライパンの端に鶏肉を寄せて、ニンニクを炒める。ニンニクの香りが出たらパセリと白ワインを加え全体を混ぜ合わす。鶏肉に火が通るまで蓋をして弱火で煮込む。
��フライドポテトを添える。または混ぜる。

2009年8月16日日曜日

スペインで「漱石」ブームの記事



「スペインで夏目漱石ブームの兆し」という記事がありました。スペインの新聞「エル・ムンド」からの抜粋だそうです。
記事は→こちら


実は昨年偶然にも他のスペインの新聞で漱石について語られているのを見たことがありました。確か「村上春樹は漱石をこう言ってる」みたいなことも記されていた記憶が。

というのも、上記の日本の記事が語っている通り、村上春樹が人気だそうなんです。今スペインで一番知名度が高い日本人作家なんだと思います。そういえば今年はじめに長女がスペイン訳の「アフターダーク」を手に帰国し、「最近スペインで訳が出たのよ」って言ってましたっけ。。次々と翻訳本が出版されているのだそうです。

「吾輩は猫である」はこう始まるのかな。。「Yo soy el gato・・・」

2009年8月10日月曜日

“聞くスペイン語″

YouTubeからめちゃくちゃ楽しいミニミニスペイン語教室発見!


これいいですね~!
旅行用に、ちょっとしたスペイン人とのコミュニケーションに使えます!

最初、笑っちゃいましたが、真面目にMuy bueno!!このシリーズは10まであって、どれも要点しっかり押さえていると思います。初めてスペイン語に挑戦する方にはうってつけ。

ぺピーノさんの他の動画も大笑いさせてもらいました!やるね!日本在住スペイン人!
応援してます!

続きはこちらから→「聞くスペイン語2」

2009年8月9日日曜日

絶対イチジク



無花果という日本語も美しいですが、スペイン語の”higo(イゴ)"も可愛い響き。

「南蛮柿」という別名もあるんですね。
16世紀、ポルトガル神父がイチジクを伝承し日本中に広がったという説があるそうなんです。

私の場合、まさにスペイン人から伝承。。
食べず嫌いだったのか、自分から食べるなんてありませんでした。ところが、スペインに住んでいた頃、前の家のマリアおばあちゃんが毎夏、イチジクをカゴいっぱいくれたんです。それからもうやみつきになっちゃいました。おばあちゃんの庭になっているイチジクは可愛らしい小さいタイプ、でもその甘くて美味しいことと言ったら。。

3年前くらいでしたが、娘がマリアおばあちゃんからイチジクをたくさん託されました。日本で留守番している私に持って行けと言うのです。もうず~っと会ってないなぁ・・・想い出しても思わず胸がじぃ~んとなってしまいます。

そのまま食べるのももちろんですが、
こうやってサラダにするのもいいですよ。
生ハムとクレソンなどの緑の葉と一緒に器に盛って、オリーブオイル、白ワインビネガーを混ぜて塩、こしょうで味を調えます。

2009年8月8日土曜日

ZARA HOME




ザラ(スペイン語ではサラですが)はガリシアのアパレルメーカーが34年前にブランドを立ち上げ、現在は世界中で展開。日本にもすっかり定着した感がありますね。

まだ日本では知られていないのが“ZARA HOME”
ベッドリネンからテーブルウェアまで揃ったザラのインテリア雑貨のお店です。
シャビーシックが主流で優しい色合いとシンプルなデザインが素敵です。モダンゴシックなデザインもまた素敵で華美な感じなものの、価格は意外とリーズナブルなんです。

ちょっとHP(オンラインショップ)を覗いてみませんか。nextZARA HOME

最初のページの右に国名が出てくるように(クリックするとその国の言葉で表示されます)ヨーロッパ各国にどんどん広がっているよう。パリでも人気だそうです。日本にも来るといいのになぁ。。。



家ではもう定番の鍋敷き。これは昨年友達にマドリッドのお土産にも買ってきました。「夏の虫」写真立てと調度良い大きさのレードル。
こんな小物も楽しいお店です。

2009年8月4日火曜日

アラトリステ



















スペイン映画「アラトリステ」のDVDを観ました。
スペインでは2年前に大ヒットとなった映画で、
日本では昨年末上映、最近DVD化となりました。

原作はアルトゥーロ・ペレス・レベルテの冒険小説。

私にとってこの作家は国営TVで特派員として戦地や僻地でレポートしていた
ジャーナリストとしての印象がとても強いのですが、
後に小説家に転身し、次々とベストセラーを出しています。
初期のヒットと言えば「呪いのデュマ倶楽部」。

ロマン・ポランスキー監督、ジョニー・デップ主演で「ナインスゲート」
として映画化されたのをご存知の方も多いかもしれません。

「アラトリステ」は96年に出た冒険長編小説で、

原題は「El Capitan Alatriste(アラトリステ隊長)」...と言っても、
私は読んだ事がないので感想が述べられないのですが、
シリーズ化され現在6巻まで次々とベストセラーとなり
冒険小説というだけではなく歴史小説というスタンスでも
年齢を問わず多くの人に読まれている、実におもしろいお話だそうです。

映画の方は「ウエルカム ヘブン」のヤネス監督。

俳優陣もスペインの旬な俳優たちでかためていますが、
主役のアラトリステ役はアメリカのヴィゴ・モーテンセンが抜擢、
スペイン語での熱演です!
Superミーハーな私は一時「ロード・オブ・ザ・リング」
ヴィゴのアラゴルンに随分とハマったものでした。
それでこのスペインつながりに、久々の中世の衣装姿に、
期待しないわけがありません!

さて、舞台は17世紀。

新大陸発見による黄金時代が輝かしかったスペインにも
大きな陰りが落ち衰退の途をたどっていた頃。 
フェリッペ4世の治世下、寵臣オリバーレス伯爵に国は託されていました。
当時80年戦争の真っただ中。プロテスタントがどんどんと勢力を
増していたこの時代。
80年戦争はプロテスタントのオランダが独立を訴え勃発した
宗教戦争であり独立戦争です。

主人公のアラトリステはフランドルで傭兵として戦っていました。

勇敢な剣の達人はその名を轟かしていたのでしょう。
しかし所詮傭兵。マドリッドに戻ればその暮らしは苦しく、
刺客の仕事も承諾せざるを得ません。宮廷の陰謀にも巻き込まれて行きます。
再びフランドルの戦場、ブレダの包囲戦に赴くアラトリステ。

数年後マドリッドに戻るとオリバーレス伯爵から密輸の黄金を
略奪するという任務の依頼が。
また時は流れます。

その頃80年戦争もまだ終息を見ない中フランスとの30年戦争も
激しさを増していました。アラトリステは再び戦場へ。
ロクロワの戦いへと身を投じます。
冒頭で亡くなる戦友の息子との親子のような関係、

愛する人マリアとの悲恋なども含め物語は展開されていきます。

アラトリステは架空の人物ですが、歴史的事実をバックグラウンドに、

実在の人物も次々と登場します。友人は詩人のケベードだし、
マリアさえも実在の人物らしいです。
歴史という大きな波に流されながらも、沈着冷静、勇敢果敢、

義を重んじ人情厚く、誇り高い・・そして哀愁をまとっている
アラトリステの魅力がよく表れています。
「その論理観と忠誠心は日本の武士道にも通じていると思った」

とヴィゴがインタビューで語っていたようです。なるほど。。

せっかく大長編大作なのですから、3部作ぐらいで

まとめてほしかったですね。。
しかしこの映画、ベラスケスの絵をイメージしたと言うとおり、

映像がとても美しい。この映像美はスペインの監督とクルーで
なければ出せない素晴らしさでしょう。ブレダの開城のシーンは
まさにベラスケスの絵そのものですし、愛し合いながらも一緒には
なれなかったマリアとの場面も絵画のようでした。
マドリッドの居酒屋の雰囲気も埃っぽくて汚い加減が雰囲気抜群!



 






ほほほ〜〜♡



ヴィゴは本当に素晴らしい演技で、はまり役でした。。
ただただ。。。周りが濃いのも手伝い、ラテンではない美しさが
際立ってしまった・・・というところに大いに目をつぶると、
実にハマる映画ですよ!
戦争の予習とベラスケスの絵は前もってネットなどで

チェックしておくと一層楽しめると思います。
(「セビリアの水売り」「ブレダの開城」フェリッペ4世やオリバーレス伯爵の肖像画など)

ところで、またまたこの原作者のぺレスーレベルテですが。。
ジャーナリストだった頃は細身の体に神経質そうな顔に大きな眼鏡。

レポートでは戦場の恐ろしさが直に伝わってきて、
彼を見るとある意味緊張感が走ったものです。
そんな彼が書いた戦争ものともなると時代は違うとしても
やけにリアルです。
それがまた良いものを書かせたんでしょうね。
しかし最近の写真を見ると、おっとりとした優しい良いお顔になって、
なんだかこちらもほっとしましたよ。。