2010年3月30日火曜日

地震の日から

 東北関東大震災で犠牲になられた方たちのご冥福をお祈り申し上げます。被災された方々に心からお見舞い申し上げます。そして被災地の方達のご健康と1日も早い復興をお祈り致します。

温かい春の日を心待ちにし、桜の花が開くのももう間近だった3月11日に悲し過ぎる悲惨な地震が起きてしまいました。

その日はハウスさん主宰のスパイス教室で受講者の方たちとスペイン料理を楽しんだ後でした。スタッフと片づけをしている時に突然の大きな地震。渋谷の駅は多くの人でごったがえし、バスもタクシーも大変な行列。歩いて帰ることに決め、途中立ち寄ったヤマダ電機のたくさんのテレビの前に茫然としている人達。そのブラウン管に信じられないような光景が映し出されているのに戸惑いながら、9kmちょっとある家まで家路を急ぎました。

地震後、色々なことがありました。
実はそんなことをここに記したり、消したり、記したりとしているうちに今日に至ってしまいました。

夢落ちだったら・・・と朝起きて布団の中で思ったりする日もまだあります。
情報のてんこもりでまだまだ不安は消えません。

頑張らなきゃ!!

4月から通常通り、お教室を再開させて頂きます!
そしてまた食卓が少しでも明るくなるようお手伝いができますように。明るく楽しくやっていきたいと思っています!

大好きな長谷川平蔵、平蔵さんのことばです。
今回はこのことばがしみじみ胸に沁み入るのです。
人のために働き、おいしいものに喜び、ぐっすりと眠る。。毎日の些細な幸せに感謝しながら。
今まで気づかなかった一番の贅沢を今回の地震が教えてくれました。

「つまりは、人間というもの、生きて行くにもっとも大事なことは・・・たとえば、今朝の飯のうまさはどうだったとか、今日はひとつ、なんとか暇を見つけて、半刻か一刻を、ぶらりとおのれの好きな場所へ出かけ、好きな食物でも食べ、ぼんやりと酒など酌みながら、さて、今日の夕餉には何を食おうかなどと、そのようなことを考え、夜は一合の寝酒をのんびりとのみ、疲れた躰を床に伸ばして、無心にねむりこける。このことにつきるな。」


2010年3月29日月曜日

バルセロナの朝

Mさん達のおかげで今日も快晴。自分が雨女であることを否定するために信じずに今まで来たけれど、今回は認めざるを得ないかなぁ。。



お天気は良いものの、空気はきりりと冷たい。
ホテルから歩いて旧市街へ。ランブラス通りは花屋さんや鳥屋さんが並び、観光客や遠足の子供たちでもう賑わっています。



ランブラス通りから横に入り、ノスタルジックな通りを抜けて行きます。目標はチョコラテリア。



まずは"Granja la Pallaresa"に行ってみました。そしてこのホイップクリームがこれでもかとのっているスイス風チョコラテにご対面!ちょっとすごいチョコラテってことで前々から思い焦がれていたところ、前日の「僕はSuizo(スイス風)が好き」というJorgeの言葉が拍車をかける!見た目のインパクトの強さとは裏腹にカップの中のチョコレートも上にのってる怪物wも甘さは抑え気味なので意外といけます。ただこれは両方を一緒に合わせてこそのグッドバランスですよ!まずは上から。。なんてご法度です。
これ好きだけど、やっぱり量がねぇ。。ww
あ、もちろんチュロスも一緒に!




お店に並んでいたのが一番下はプリンとクレマ・カタラーナ。中段は後ろにエンサイマーダがいっぱい。上段はチョコラテ用チョコレートですね。ちょっとしたスペイン甘味処。



小さい時から美味しいチョコラテ飲めていいね♪ 小さい子にはごちそうですよねぇ。「いい子にしてたら、明日はチョコラテ飲みに行きましょうね」なんて言われるのかなぁ。。



そしてもう1軒。"Granja Dulcinea"。前者のお店のすぐそば。こちらはクラシカルで落ち着いた雰囲気。なるほどダリが常連だったとか、カルロス・ルイス・サフォンの小説に出てきたとか分かる気がします。チョコラテはこちらもまた濃厚で美味しい。まりちゃんと私はこちらの店の味が好み。Jorgeは前者らしい。チュロスはくるりとねじった可愛いタイプですね。



どちらのお店もGranjaと頭についてるのは、Jorge曰くもともとミルク屋さんだった名残だとか。それにしても今回こんなに短い滞在の中でもチョコレート屋さんにけっこうお目にかかりました。もともとはコロンブスが持ち帰りチョコレート(カカオ)の歴史が最も古い国スペイン。ナポレオン3世に嫁いだスペイン人后妃ウーヘニア(英語ではウジェニー)がフランスバスクでチョコレート工場を作ったことから一般庶民の口にも入るようになったというし。これこそ元祖チョコレートドリンクなのでしょうね(マヤのものは別として)。
私の尊敬するクールな編集者Nさんが「もう私たち女ってチョコレートがあるだけで幸せよねぇ」って煙草片手におっしゃってたのを思い出し、思い出し笑い。だって本当に幸せなんですもの。

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2010年3月28日日曜日

バルセロナへ



スペインの朝が明けるのは遅い。
目が覚めて7時過ぎに窓を明けると美しい空が広がってる!
ほんのりピンク色に染まっているのは快晴の証拠。



昨日の曇り空とは大違い。これは温かくなりそう。
街にはまだ電燈が灯っています。



あまり気持ちのいい朝なのでひとりで散歩に出掛けることに。・・と、その前にMamiaマミアを朝ごはんに。Mamiaはバスク語でスペイン語ではCuajadaクアハーダと呼ばれる羊乳を固めたデザートです。見た目はヨーグルトのようですが、全く酸味もなく、食感はとろとろ、どちらかというとやわらかめの杏仁豆腐に近い。甘みが少ないので蜂蜜や砂糖と一緒に頂きます。バスクの伝統的なデザートですが、今はスペイン全土で食べられている私の大好物。



耳を済ませると海鳥の声の中に小さな波の音。清々しい空気にほんのり潮の香り。海沿いにハーバーの方まで歩いて行きました。

 

穏やかな海。水はとっても透き通っています。右の画像、寒そうにしている雀。

もっと暫くは腰を据えたいサンセバスチャン。リッチなスペイン人のように夏の休日に1~2ヶ月滞在、なんて素敵だなぁ。フランスバスク、海バスク、山バスク。バスクって贅沢だ。食も風光明媚な地もバスクはすべて満足させてくれる。

バスクに後ろ髪を引かれながら午前中バルセロナに空路にて移動。私にとっては15年ぶりのバルセロナ。空から雪景色を見下ろす。

Mさん達のお天気パワーは半端ない。バルセロナは素晴らしい快晴じゃないですか!10cmも積ったという大雪の形跡など目を凝らさないと見過ごしてしまうほど。昨日のニュースでの大騒ぎはなんだったんだろう?でも現地の人達に聞けば、大騒ぎも無理はない。木が倒れたり、停電、道路閉鎖と事故も多発したそう。滅多に積もらないバルセロナは街全体がパニックだったんだろうな。ホテルのお兄さんも「24年生きてきてこんな雪ははじめて」。それもそのはず25年ぶりの大雪だったらしいんです。

さて、すでにもうランチの時間。バルセロナでは新鮮な魚介の米料理をまずは食べたい。日本で知り合って調度バルセロナに帰っていたJorgeに紹介してもらったお店に早速向かいました♪



グラシア地区にある”XÀTIVA"。カタルニア語で”L'ARROSSERIA"米料理専門店です。いやぁ、スペインって複雑。メニューもカタルニア語、スペイン語、観光客用に英語の3つで書かれています。バスクと同様、カタルニア地方もカタルニア語という独自の言語が存在するんです。

  

突き出しにカタクチイワシの酢漬け。カタルニアの代表的な焼き野菜のTimbal(重ねたもの)はナス、ズッキーニ、赤ピーマン。



ビジネスマンのお客さん達にパエリャをサーブしているところ。このお店のお兄さん愛嬌たっぷりで、この後こちらに向かって一踊り。



私達はこの日のお薦めの魚介と米の煮込みをチョイス。食傷ぎみのまりちゃんにも優しい料理。



アンコウやイカ、貝から出ているお出汁がおいしい。



魚介のフィデウア。お米をパスタに替えたパエリャです。
実は今となってちょっと後悔しています。このお店でもう1品食べたかったと。ぶらりと入って食べられるカジュアルな米料理屋さん。



食事の後は何はともあれ、サグラダファミリア。

サグラダファミリアをはじめて見たのが25年前。だから当たり前だけれど工事が随分と進んでる。でも実は完成するのには100年を軽く越すかもしれないらしい。あと数十年でという目標はあるらしいけれど、実際はそうはいかないのかもしれない。ということでこの目で完成を見ることはまずないだろうな。
昨日見てちょっと感激しちゃった宇宙士野口さんの宇宙からのサグラダファミリアです

 随分歩いた。。帰り道のカフェの可愛いカップ。

夕方に仕事帰りのJorgeが来てくれました。大聖堂まで散歩し、夕食は彼が「ランチが美味しかったよ」というカジュアルな店で。その2日後にもう一度このお店でランチに挑戦してみました。この夜はカメラ無しで出掛けたので、ランチの画像、後でアップします♪

さてホテルですが、グラシア通りの小ざっぱりしたアーバンなタイプをあえて選んでみたけれど、正解!コンパクトだけれど、私の部屋のインテリアはグレーと白で統一されていて、清潔感もあり落ち着きました。Hotel Sixty Two

   
エントランスにこの豚。。可愛い。 通りの向こうにはガウディのカサ・バトリョが。

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2010年3月23日火曜日

寒い日、旧市街にて

窓を開けると強烈な冷たい空気が流れ込んでくる。寝ぼけ眼でよくよく見れば所々に雪が積もってるではないですか!建物の屋根、車の上。一晩中雪が降った様子。



��Vをつけると、北の多くの地域に大雪が降ったというニュース。。バルセロナも大変な雪だという。。あーあ。。


 

 おお。。こんな寒い日におじいちゃん達。

サンセバスチャンは。。雪はやみ、雲の間から弱い光も射している。それで私達は早速、日本人の方がやっているバルに行くことにしました。

ところが、今日は多くのレストランやバルが閉まる月曜日。またやっちゃいました。日本テイストのピンチョスは今回はトライできませんでした。



散歩中の若い子供連れのご夫婦に教えてもらったカフェテリアでスターター!



ズッキーニのトルティージャを2枚重ねて真ん中にハムをはさんである!なかなか朝から頑張りすぎかな。。



旧市街に移動しました。



可愛いかご屋さんにレース屋さん。



途中1軒でタパスを3人、ひとつずつつまみました。



このきれいな色の飲み物。中世の頃から飲まれていたというパチャランです。西洋すももから作ったビタミンCも含まれているリキュール。左の大きなガラス瓶で作るそうです。一般に売られているのは右のサイズ!



外観が新しく清潔そうな印象のお店に入りました。去年オープンしたという”Izazpi"。シンプルな料理とちょっと手の込んだ家庭料理風、両方楽しみました。画像右上はイカ墨のコロッケ。女性だけでやってるのかな。。厨房も若い女の子。



海老のごはん。少しずつ色々なものを食べるのって本当にうれしい。結局居心地も良くここで結構たくさん食べることに。



ドアもまだ初々しい。



帽子屋さん。バスクと言えば、ベレー帽です。あれ、バスクの旗やシンボルマークの間にサッカーチームのレアルマドリッド・ベレー帽が。



その後ももう1軒。今回は以前行って美味しかったお店なども立ち寄ったのですが、お休みという痛い結果に。しかし旧市街はバルがひしめいているので大丈夫♪ 寒かったので魚介のスープで暖まり、ピキージョ赤ピーマンの肉詰めときのこの炒め物を食べました。もう間違いなく満腹状態で全員が白旗降伏。

ホテルに戻り、休憩。再びお店が開く夕方に旧市街に行ったものの、みんな「夕食はいらないかなぁ・・」と胃袋は休憩ということに相成りました。

明日はバルセロナに移動です。ところがTVをつけるとニュースでバルセロナの大雪の映像が。交通渋滞で怒ってる人達と事故。停まったメトロ。道で転んでる人達。なんと10年ぶりの大雪らしい。絶望的だぁ。

バルセロナの友人に電話すると「たぶん大丈夫。でも明日は凍ってるかなぁ」。TVの映像を前にしてると彼の言葉も半信半疑になってしまう。凍ってるって=滑って転ぶ?あーどうなるんだろうバルセロナ・・



部屋でフランス側で買ったジャムなどを並べて遊ぶ。

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