日差しが暖かくなりましたね。
井の頭公園も高井戸から浜田山の神田川沿いの桜並木の桜もピークは終わったものの、まだまだ眼福です。いたずらな春風に花弁が舞い踊る姿もまた美し。
一昨日、歌舞伎座に行ってきました。
昼の部は「伽羅先代萩」の通し狂言です。仙台伊達藩のお家騒動を材にしたお話でそれぞれの幕に見どころがあるおもしろい演目です。「さよなら公演」ということもあり今をときめく役者さんが揃っているのもまた華やか。
見せ場の中のひとつ「飯炊き(ままたき)」がおもしろい。若君を守るために乳母「政岡」自らが隠れてご飯を炊くのです。きらびやかな御殿の一室で周りに気づかれぬようにお茶を立てているように見せかけながら。玉三郎丈演ずる政岡のお所作が美しい。お米をとぐ姿が優雅だなんて。。
楽しみにしていたのは吉右衛門丈の仁木弾正。お家乗っ取りを企てる極悪非道の弾正は不気味で嫌~な奴だけれど、見たいんだな。。これが。
しかし。。吉右衛門さんが優しそうな善人に見えてしまう。もっと怖~く殺気立った弾正希望!
いや、でも・・渡辺保さんが「ハラに悪を押さえて表面はあくまで平然たる具合。地味で渋い行き方。播磨屋びいきはもう一杯派手にやってもらいたいと思うところだろう」と批評を書いてらした!地味で渋いというのも感じられなかった。やっぱり私はただのミーハーなんですぅ。
そしてもう一方、楽しみにしていた仁左衛門丈の女役。仁木弾正の妹ってことでこれまた極悪「八汐」。その意地悪っぷりがもう最高!それでいて愛嬌がある。つくづく素晴らしい役者さん。
今回は歌舞伎に興味を持ち始めた長女と観たのですが、子供の死に嘆き悲しむ玉さんの迫真の演技に娘、ほろほろと泣いておりました!ねずみの着ぐるみが男の助に一喝され逃げ苦しみクルクルと回る様を見て、「す、すっごい!江戸時代からブレイクダンスをやっていたわけ?!」と娘。確かに背中を使ってくるくる回るすごい技!「ね!おもしろいでしょ!歌舞伎。」母えっへん。
実は先月の歌舞伎座で着物デビューを果たしたのです!ばんざ~い!でもその時は着付けの先生にチェックしてもらっちゃいました。。。
そうなんです。お正月に着物デビューしたいと年末から着付けを習いに行っていました。西荻の「ころもや」さんで着物センスが素敵な師匠勝呂さんの特訓(?)のおかげでどうにか今回は自分で着られました!
しかし、おそろしく時間がかかるんです。襟が決まらないと何度ともなく着直し、もう帯の時にはかなりのエネルギー消耗状態。

駅で「白大島ですか?」って聞かれました!!
「わぁ~分かりましたか!!」もううれしいのなんのって。そうなんです♪母譲りの白大島にアンティーク屋さんで衝動買いした黒い「宝尽くし」刺繍の名古屋帯です。春らしい桜ものはまだ持っていませんが、この日の長襦袢は桜、梅模様の入った友禅でございます♪
情けない着付けにつき写真は暗めです。。
ちょっと遅くなりましたが・・・先月のお教室から。。
��月の「ふだん着のスペイン料理」はバスク料理でした。バスクについては何度ともなくお話してしまったかもしれません。よろしかったらブログ内の「バスクへ」などをぜひ見てください♪
代表的な料理「赤ピーマンの詰めもの」をメインに「あさりのマリネラ」「海老とマンゴのサラダ」など。飲み物ははシードルを合わせました。デザートは「ガトーバスク」。どれもバスクらしい私の大好きなメニューです。

「バスク風赤ピーマンの詰め物」はナバラ地方で作られている「ピキージョ」という小さな赤ピーマンを使います。中には干し鱈の入ったホワイトソースを詰め、アメリケーヌソースで頂きます。この料理、ピカタにして揚げることもありますが、私のは揚げないシンプルなタイプです。
パンだけではなく、ご飯にも合うまた食べたくなる味です。

「パステルバスク」とスペインでは呼ばれていますが、みなさんにはフランス語の「ガトーバスク」の方が親しみやすいのではないでしょうか。「バスクのケーキ」というその名の通り、バスク地方が故郷のスペインでもフランスでも名高いケーキです。
アーモンドパウダーを混ぜた生地にレモンの香りがほんのりとするカスタードクリームをはさみます。
昨年バスクを旅した生徒さんの池田さんが生地の残りで素早くバスクのシンボルマーク「ラウブル」を作って下さいました!Buena idea!!
おかげさまで今回は一層バスクらしくなりました♪
追って今月の「スペイン料理」もご紹介します!
はや3月。
花粉症だ!インプラントの手術だ!確定申告だ!
と言い訳並べ、またブログを怠っているうちに...
ミモザも美しき咲き、
春ももうそこまで来ているではないですか。

ソレイアードのエプロンを作りました。
お彼岸まではまだまだお天気も気まぐれかも
しれませんが、今日は良いお天気でした。
春間近の快晴の日にはとんでもなく
心が浮き立ってしまいます。
そして極々単純極まりないので
冬ほぼ静止状態だった「やる気」っていう奴が
新芽がにょきにょきと出るが如く現れるんです。
・・・ということで、吉祥寺コットンフィールドで
大人買い(笑)してしまった布が
何を作ってくれるのかといじらしく待っている。。
見慣れた風景が少しずつ春色に
変わって行きます。
ミモザ色、桜色、新緑色。。
ところで、最近着物の勉強をしていると、
なんとも美しい色の名前に出会います。
桜に関する色だけでも薄桜、桜鼠、灰桜とか
あるらしい。。うっとり。。
そして季節を先取りして着る着物は
もうとっくに春なのですね。
初めて自分で着物を誂えました。
白生地から選び、染める色を決めていく。
なんかとっても贅沢な楽しみ。
出来上がるのが日々待ち遠しい。こんな風にワクワクと待つっていうのもまた実に贅沢。
その着物、空色の無地を選びました。
桜の木に芽吹き始めた新芽の
向こうに広がる青い空。
春は木を見上げることが多くなり、
またそんな空の色にほっ。
私の春の色は空色かな。。
エプロンもまずは空色だったし。。
寒さでコチコチになっていた
気持がゆるるりととけるように
ほんわかした気分になりますね。
だから春の訪れって感動的です。
冬が苦手なので、そう感じる時の気持ちの
高揚ったら格別なのです。
先週はスペインから客人がありました。
娘のボーイフレンドのラウルです。
夏、スペインで会ったので調度半年ぶりの
再会となりました。
彼にとってははじめての日本。
それで先週は浅草、鎌倉などに出掛け、
私もすっかり便乗。観光を楽しみました。

鎌倉へ行った日は滞在中一番のお天気に。
江ノ電から見えた富士山があんまり美しかったので
江ノ島まで足を伸ばしました。
海の彼方にそびえ立つ美しい山に
ラウルも息をのみ、日本での一番のお土産に
なったと感激。私もこの日のお天気には本当に
感謝しました。
さて、旅行中の楽しみは、やはり「食」ですよね。
実はスペイン人らしからず、魚介は苦手という彼。
生魚なんて見たら顔色が変わります。
ということで、お肉中心の料理と相成りました。
家では2度手料理でもてなしたのですが、
あちゃあ。。大失敗。
彼は甘い味付けのお肉が苦手だったのに、
作ってしまいました。すきやきを。
その次にはハンバーグを作りましたが、
これは無難に満足してくれました!
外食の方も、いかに喜んでもらえるか、
外国の人を連れて行く所は考えちゃうものです。
あの店、この店と思いつつ結局赴いたのは
まずは「銀座イベリコ」。イベリコ豚のしゃぶしゃぶに「え?こういう食べかた??スペインではありえない!新鮮!」とうれしいリアクション。
浅草では「ぱいち」のメンチカツとこじんまりした
店の雰囲気、壁のお祭りの写真にまたまたうれしいリアクション。
彼はタランティーノファンということで、麻布の「権八」にも行きました。ここ・・外国人は間違いなく喜びます。
権八
吉祥寺の「牛鉄」に行き、焼き肉にも初挑戦。
これもまた彼のテンション、かなり上がりました。
お箸でお肉の焼き具合を確かめるラウル。
最後にはけっこうな焼き肉奉行っぷり発揮!
それから、喜んでいたお店がもうひとつ。
吉祥寺の焼鳥屋さん「いせや」。
立って食べて呑んで、スペインのバル文化と通じるんですねぇ。
いやはや、日本にはエンターティメントな
お店がたくさんあります。
今回は私も美味しくて楽しい日本を再認識しました。
ラウルにとっても良い思い出になったかなぁ。。
今月も待ちに待った歌舞伎座に
スキップでもしたいくらいの勢いで
行ってまいりました。
一日千秋の思いで待っていた吉右衛門さんの
勧進帳。
気迫あふれる弁慶は大変見ごたえがありました。
感情がひとつひとつ伝わってきて、ハラハラしたり
ほっとしたり、すっかり引き込まれました。
吉右衛門さんの恰幅の良さもイメージしている
弁慶にぴったりと重なるんです。
飛び六方が始まる時のあの張り詰めた雰囲気、
息をのみます。まさに歌舞伎の醍醐味ですね。
あ~今思い出すだけでも、ワクワク。
もう一度吉右衛門さんの弁慶が観たい!!
ところで、歌舞伎座でお弁当を食べるのも楽しみのひとつです。
待ち合わせに遅刻してしまったので、
その間に友人がお弁当を買っておいてくれました。
恵方巻き!そうです。その日は去る節分の日だったのです。
恵方巻き、食べ方に色々ルールがあるんですね。。
おまけの羅針盤に合わせてまずは東北東を向く。
良かった。舞台上手の方。。後ろだったらどうしよう
かと思いました。。。セーフ。
食べきるまでしゃべってはいけない。ただひたすら食べる。ということで、やたらと太い恵方巻きに「がぶりつく」。食べ終わり笑ってる友人を脇目にどうしても早食べとなる。。。時々詰まらせる。イクラはぽろぽろ落ちる。でも無言のまま、また食べ続ける。
けっこう、きつい。。福に来てもらうのって大変。
いや、これくらいやらなきゃ福だって来たがらない!
実は「節分」のこの日を選んだのは、
昨年の役者の豆まきを見逃し、
今年こそは観たいと切望していたからでした。
吉右衛門さんの袴姿。投げられた豆、絶対キャッチするぞ、とワクワクしていたのに。。。
はい!正真正銘のミーハーです。。
ところが、夜の部でやった去年と違い、昼の部でもうやってしまったらしい。あららら。。
それから、この日こそ着物デビューとスタンバイしていたにも拘らず、色々事情ありまして、かなわず。
へこむ。。。
え~い絶対次回こそ!
兎にも角にも、今月もまた
「歌舞伎に出会えて良かった」と
感慨深い思いでございます。。。