2011年10月16日日曜日

修道院のお菓子 サン・ティアゴ・デ・コンポステーラ

娘にはとっても申し訳ないけれど、すぐに小旅行に旅立つことに。
まずはサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かいました。

早朝マドリッドを立ち、空路にて15年ぶりの地に。
今回は修道院に泊まりたいと調べていたのですが、どこも動きにくい所ばかり。そう簡単ではなくちょっと凹みました。。。



でもサン・ティアゴ・デ・コンポステーラには修道院跡を改装したホテルがいくつかあるとのこと。
ここHospederia San MartinPinarioもそのひとつ。旧市街の中心地に位置していることもうれしいけれど、シンプルな佇まいも落ち着きます。巡礼の旅の疲れを癒す人達も多いようす。

さっそく散策に。。とマドリッドにメモリースティックをPCに挟んだままだったことにここで気がつく。NYでは失くして懲りていたはずが、またやっちゃったな。。ということでまずは新市街のカメラ屋さんに行き、また旧市街に戻るという時間のロス。一人旅、先が思いやられる。。

世界遺産とされている旧市街。観光化されてる部分は仕方ないとしても・・それでもこの一角から遠い昔にワープできるのでは!と思うような場所にでくわすこともしばしば。



途中市場前で朝市が出ていて賑やかでした。
ふふふ。。微笑ましいお花屋さん。

この街にはとにかくたくさんの教会が。
修道院も数ありますが、その中にいくつかお菓子を作っているところがあります。

旧市街にあるMonasterio San Paio de Antealtares(San Pelayo)聖パイオ修道院。スペインのもっとも古い修道院の中のひとつ。そしてなんと言ってもおいしいお菓子作りでも名高いんです。



この入口のドアから入ると下の画像のように小さな
「Tornoトルノ」があります。修道女がお菓子を売ってくれる窓口です。



右のボタンを押すと格子の向こうに修道女が現れてお菓子を紹介してくれます。



「どれも高品質。とっても美味しいはず。私たちが愛情込めて毎日作っているから」

どうしても食べてみたかったのが、美味しいと評判の"Tarta de Santiago タルタ・デ・サンティアゴ"。ここガリシア地方の代表的なお菓子だけれど、今ではスペインではなくてはならないケーキ。16世紀には庶民も食べられるようになっていたと言いますから、修道院での歴史はもっと古いことでしょう。

「ここでは15世紀にはすでにアーモンドでお菓子を作っていたのよ」ですって。やっぱり!



一人旅なのに買っちゃいました。1台。
一般的にはサンティアゴの十字架のまわりに真白に粉砂糖をふるのですが、修道女たちのは十字架と上下に粉砂糖がふられています。

「ここで育てている卵で作っているのよ」と修道女。表面はメレンゲのようで少しねっとり、中は粒々のアーモンドもたっぷり。歯ごたえあるこのタイプ、今まで食べていたものとは全く異なります。まさに古典的な味が修道女たちの手によって守られ続けられているんですね。

箱はなく、上にも紙皿をかぶせてくれます。しかしこのケーキ、やはり甘いんです。最初は「おおぉ~」と予想していなかったその食感と甘さにややびっくり。でも今は無性に恋しい。熱い紅茶とゆっくりと味わいたいな。

この"Pastas de té クッキー" も美味しいとスペインでは評判。箱いっぱいに入っています。修道女の愛情が。なつかしい味。おいしい。



以上はスペインで消化してきましたが、これはまだなんです。
"Almendorados アーモンドのクッキー"です。メレンゲとアーモンドパウダーで作ったと思われるサクッとしてそうなもの。



お菓子を作っている修道女は5~6人くらいで、代々年長の修道女が指導し伝えてきたとのこと。素敵ですね。

2011年10月11日火曜日

天然生活12月号

 修道院のお菓子について記している調度その時に、「天然生活」12月号が発売しました。



「修道院のお菓子」というテーマで9品の可愛いお菓子レシピを紹介させて頂いています。昔から受け継がれてきたお菓子をぜひお楽しみください。


2011年10月8日土曜日

トレド #2

トレドはお土産屋さんがいっぱい。
以前は興味なかったここ名産の金細工なんかにも目が行ってしまう。このはさみとかキラキラだけどなかなか可愛い。
スペインらしく十字架も充実しています。



陶器工房で思わず衝動買い(>_<) 



久々の一眼。マニュアルだとこのようなボケ具合続出。
あかん(>_<)
今思えばこの陶器の十字架買えばよかった。。可愛いな。






 トレドにもうひとつお菓子を作っている修道院があります。

「Convento de San Antonio de Padua」
サン・アントニオ・デ・パドゥア修道院。
この建物も1500年代に作られた古い古いもの。
ここはお土産屋さんが並んでいる通りにあるので訊ねる人も多いようです。



写真の撮り方がなっとらんので、分かりにくいですが、
上は外側の入り口。下が中に入ったところにある入り口です。
サン・アントニオと思われる扉の上の像が素敵。



ここは近くに行ったら甘い香りが漂っていました。
お菓子を作っているような、修道女たちの声と台所の音が
��階の窓から聞こえていました。
ボケちゃってますが(>_<) 塀のタイルには修道女がお菓子を作っている姿が。



さすがトレドです。看板には英語でも表記。



ところが、行くのが遅すぎてもう閉まっていました。。あららら。。
食べていないので味のほうはなんとも言えませんが、ここでもマサパン、卵黄のお菓子「ジェマス」、スペイン風ドーナツなど色々なお菓子を作っています。

修道院のお菓子 トレド#1


すっかり秋めいて、キンモクセイの香り漂うひんやりとした空気が気持ちいい季節ですね。
2
週間ちょっとスペインに行ってきました。昨年の大変な娘のお産からもう1年半。久々のスペインです。



今回はリアルタイムでブログをアップできませんでした。それで日々を遡りながら備忘録を兼ねて記していこうと思います。



さて、今回の滞在の大きな目的のひとつは「修道院のお菓子」。もう何十年も前からずっと大切にしてきたテーマのひとつです。日本に戻って来た頃はあまりにも素敵な日本のお菓子・・洋菓子はもちろん和菓子も含め洗練された味と姿に心奪われておりました。でもスペインのお菓子がなつかしくなんとも愛おしい今日この頃。
・・と言っても、スペインのお菓子って知れ渡っていないですよね。。他の国のように大して進化もせず、味も姿も昔から変わらない・・ぱっとしない素朴なものが多いんです。でもそこが好き。実はスペインのお菓子のほとんどが遠い昔に修道女が作り始めたもので、今でもその味が受け継がれているんです。

修道女たちは今でもお菓子を作っています。それも修道院のものというと美味しいと評判のものも多く、スペイン人に尊ばれています。
短い期間、スペイン全国周れないのが口惜しいですが、今回はいくつかの修道院のお菓子を訪ね歩きました。



スペインに着き娘家族とのうれしい再会。翌日、婿ラウルが仕事を休み好きな所へ連れて行ってくれるというので、迷ったもののトレドにしました。私にとっては20年ぶりのトレド。そこにはどうしても食べてみたい修道院のお菓子があるんです。



 

 


トレドは世界遺産として名高く、マドリッドが中心地となるまで都だったこの古い町はまるでその時間がとまったかのように昔のままの姿を留めています。



トレドの話をすると長くなりそうなので、修道院へ。
旧市街はまるで迷路のよう。

 



旧市街にある「Convento de San Clemente
聖クレメンテ修道院。
13世紀からの長い歴史を持つ修道院です。
“Mazapan“マサパンというお菓子がここで生まれたと言われています。

 

マサパンはアーモンドパウダーと卵とお砂糖で作るお菓子で今はこの町の名物として名高いのです。なんというかアーモンドで作ったおまんじゅうみたいなもの。その昔、修道女たちのこのマサパンがトレドの飢饉を救ったという言い伝えもあります。
何百年も作り続けているというそのマサパンが食べたい!




 
裏にまわると重々しい木のドア。ここが修道女と私たちの唯一のかけ橋の場です。修道院のお菓子を売る場所には珍しくドアにはマサパンのポスターが貼ってありました。多くの修道院が地味に活動しているのでポスターなどそう貼ってあるものではないんですが。。。トレドは観光地なので仕方ないか・・



時間になるとドアを開け放してくれます。中に入ると、小さな売店になっていて、なんとまあお菓子の種類が多いこと。マサパン以外にも美味しそうなお菓子がたくさん。



 








私が試したのはこの3つ。

月の形のMazapan マサパンです。これぞ元祖さま。アーモンドの香ばしさとしっとりとした生地。クリスマスに食べるお菓子でもあります。

 

色々な可愛い形のマサパン。草木などの自然のものを象っています。



“Empiñoadas ”エンピニョナーダス、マサパンに松の実をまぶしたお菓子。

 

 
この修道院にはカトリックの小物も売っています。ミネラルウォーターまで(苦笑)!!
どんぐりのモチーフと聖母がついたおもちゃのブレスレットが可愛かったので思わず購入。

 
カメラワークが冴えないわぁ・・(・.・;)
マサパンはかなりリッチで甘いお菓子ですが、日本人の私たちにはなぜかなつかしい味。渋いお茶と合わせて食べたくなってしまいます。「甘い!」と文句言いながらもなぜかまた食べたくなるんです。修道女の作ったもの、他のマサパンと比べ丁寧に作られた味がします。確かに美味しい。

2011年8月9日火曜日

簡単パエリャ

 暑い毎日ですね。
私の住んでいる富士見ヶ丘でも週末にはお祭りがありました。
小さな商店街ですが、毎年いろんなチームが繰り出して楽しませてくれるんです。
なぜ富士見ヶ丘に・・と毎年微笑ましくなるブラジルサンバのチーム。今回は偶然「阿波踊り」に遭遇。8人くらいの女性が踊ってたけど、阿波踊りって迫力ありますね。
浴衣に、太鼓に、夜店に・・・いくつになってもワクワクします。夏が好きな理由のひとつ。

最近ブログが宣伝ばかりの場となり、反省しております。
と言いつつ・・・またご紹介です!

明日10日の読売新聞の朝刊くらし欄にスペイン料理3品紹介させて頂きます。
カラーだそうで、写真をまだ見ていないのでちょっとドキドキです。
ミセスの今月号


にて「2品目で簡単パエリャ」 というテーマで6種類のパエリャをご紹介しています。
とても分かりやすいレシピと素敵な写真がうれしい。
ぜひ気軽に作ってみて下さいね!

2011年6月16日木曜日

キューピー3分クッキング終了!

収録無事に終わりました。
決して「無事」ではなく、不甲斐なさをひしひしと感じていたのが、終わってから日々充実感が少しずつ出てきて、また能天気な・・

放送は今月まだ2回ありますので、ぜひご高覧ください!
「クレマ・カタラーナ」、そして最後が「レモンのムース」。
どちらも今回のテーマにぴったりの家であるもので簡単にささっとできるお菓子です。

最後の日は高橋アナウンサーからの花束贈呈の儀式あり、
たくさんのスタッフから拍手あり、照れるやらうれしいやら。

前回撮ってもらった写真と今回を並べてみました。



高橋アナウンサーと私のアシスタント2人。「いわしのパエリャ」作ったんだよなーこの時。

で、今回。



 高橋アナウンサー、すっかりお父さんらしくなられてまた素敵。
いつも収録の合間に食べて感想を言って下さったり、「おいしい」と
の笑みが爽やか!

さっちゃん、じゅんこちゃん、よくやってくれました。
お疲れさまでした!

スタッフの方達本当にありがとうございました!

2011年5月27日金曜日

タパス:温故知新






充実したおつまみ満載の「温故知新的生活 vol.11」講談社。
タパスを紹介させていただいてます!定番のコロッケからパスタを使うフィデウアまで、盛りだくさんです。日置さんの写真もきれい。

明日発売です。