2013年11月8日金曜日

創作料理は楽しい。

今回のみなさんとの旅行ではサン・セバスチャンにて”ムガリッツ”と
”アルサック”の食事を楽しみました。
ムガリッツはミッシュラン2つ星、そして世界ベストレストラン50の常連さんで、
今年はランクダウンして4位でしたが、選ばれた49人のシェフたちが選んだベストレストランに
選ばれたお店。



美しい厨房。


厨房でそれぞれに渡されたマカロン。一見チョコレート風ですし、味もチョコレートっぽいけれど、
実は豚の血なんですって!
「けっして固定概念で味わってはいけません」との説明から、
テーブルに案内され食事がはじまります。

そのお言葉どおり、固定概念から脱しないと全く受け入れられない、
説明がなければなんだか分けわからない料理が出てきます。
これぞ創作料理の醍醐味。次から次と色々と工夫をこらして、
目と舌を楽しませてくれました。

これはデザートのひとつで、果物やハーブを混ぜ込んだ紙のようなスライス。
ほんのり果物の酸味と甘味が口の中で広がる、印象的な一品でした。



似たものが和菓子にあったような。。

最後の夜、みなさんと楽しんだのは、
ミシュラン3つ星を20年以上も獲得し続けているアルサックのほうもびっくりの連続。
そして思わず笑ってしまったり、こちらも考え抜かれた創作料理が次々と
テーブルの上に登場します。



これにはびっくり。ど〜んと登場したのは、
実は海藻で作ったというおせんべいみたいなもの。



中にはアンコウ料理が。
緑の物体は完食とはいきませんでしたが、
ほんのり磯の香りとアンコウ料理が日本人の私たちをうならせる味!


てんとう虫のサンバ的なデザート。

トニック缶をそのまま器にしたり、タブレット型端末を器にして演出してみたり、
今回はなんだかやんちゃな設定でした。大好きなアルサックに落ち着いた雰囲気を
求めてしまう私はコンサバなのかしら。
でも、やっぱり美味しいのはさすがです。

2013年11月2日土曜日

バルできのこを楽しむ


一緒に旅行したSさんから証拠写真が送られてきました。


はい。。私もぶどうをつまみ食い致しました。。甘かった!


スペインも旬のきのこが美味しい季節です。サン・セバスチャンのバルで色々なきのこをチャコリと一緒に満喫しました。
ポルチーニにトランペット茸、どれも卵黄と混ぜて食べるのがスペイン風。このスタイルがまた美味しいんです。



木の置物と思いきや・・岩のように盛られているポルチーニが巨大過ぎ。


 他のバルでも卵黄を混ぜ混ぜ♪して頂きました。ここのポルチーニ、絶品でした。


ログローニョのバルでは、たくさんのマッシュルームをいっせいに・・


この後、タコ焼きのようにひっくり返す技に思わず釘付けに。。


シンプルだけどニンニクがきき、なんともいえない食感。これはアツアツをいただくに限ります。




2013年10月31日木曜日

リオハのワイナリー

第2回目の私のツアー。みなさんとリオハ、そしてバスクを巡って来ました。
食いしん坊さんたちと毎日、美味しいテーブルを囲み、食の話も尽きず、楽しい旅行となりました。

前半はリオハでのワイナリーめぐり。
美しく紅葉しはじめたぶとう畑が続くリオハ。
老舗はもちろん、建物自体もオーソドックスなものからモダンなものまで
点々と現れる数々のワイナリー。ワイン街道を走るだけでもワイン好きには
たまらないはずです。

そんな中、今回は3軒のワイナリーを訪れました。
どこも独自の伝統を守りながらも新しいワイン造りにも熱心で、
個性豊かで誇り高いワイナリーばかりでしたが、私が一番心地良かったのは、
レメリュリ(Remerulli)。

Labasutidaの村の中にあるワイナリー、ぶどう畑が続く中に細く練ったような車道にてバスの
ドライバーさんが道に迷っている所、偶然にもテルモ・ロドリゲスさんに遭遇。
カジュアルながらこだわりあるワインを追求なさってるレメリュリの3代目。
トレードマークのちょっと長めの髪と愛嬌ある笑顔。私たちのバスにさっと乗り込んで来て、
挨拶してくださった。この人の造るワインの斬新なラベルもさることながら、
ご本人のお人柄なりも印象的でまたいっそう忘れられない存在となりそうな予感。



たどり着いたレメリュリの見学できるワイナリーは小さいながらも清潔で美しく、
一族の品の良いこだわりが感じられます。なんとも居てほっとする感じ。
ま、ワイナリーでほっとしてどうするんでしょ。。




そして楽しみにしていた昼食がまた素敵でした。
妥協せず、良い素材をチョイスしていると料理のひとつひとつが主張しています。
甘くてコク深い味のトマトのサラダからはじまり、炭火焼のモルシージャ、赤ピーマン。
スターターからどれもレメリュリのワインを引き立てています。


     リオハの郷土料理「じゃがいもとチョリソーの煮込み」。


2代目奥さまが集めていらしたという陶器。
この大きな陶器は「マタンサ」の時に使うためのグラナダ焼きだそう。

仔羊の炭火焼はぶどうの枝を使うリオハのぶどう畑やお祭りの時の伝統料理。



香ばしい羊のぶどう枝の炭火焼


デザートは洋梨の赤ワインコンポート。一人ひとつって豪快!



食後はテンプラニージョのかわいらしいぶどうが枝いっぱいに実っている、
ぶどう畑を少しだけ散歩しました。
広がる青い空と新鮮な空気に心も洗われるようなひとときでした。



あ!ぶどうをつまみ食いしてるのはだれかな。。。


ワイナリーは一度訪ねたら、それで満足でもう一度行く気にはなかなかなれないものですが、
ここは違う時期にぜひまた訪れたい。そんな気にさせるワイナリーでした。









2013年10月14日月曜日

ラテンビート映画祭

おはようございます!
またすっかりブログ離れしてしまいましたが、
ラテンビート映画祭」、東京は今日が最終日です!
なんで、今ごろ〜〜!!

今日はスペイン映画「ふたりのアトリエ」が上映されます。
忙しさに、今回も行きそびれ、楽しみにしていたアルモドバルの新作を観そこねました。。涙。。
1月まで待つことになりそうです。。
私は今夜も行けるか危ういですが、
みなさん、ぜひ!(当日チケット確認のうえ!)

最近観た「メキシカン・スーツケース」「ポルトガルここに誕生す」のこともぜひ近くアップさせてくださーい!
(「ポルトガルここに誕生す」も11月1日まで!もうすでにレイトショーだけかも!)

取り急ぎ!

2013年9月30日月曜日

やさい流発売しました

昨年の朝日新聞土曜版be掲載レシピが本になりました。

有元葉子先生やウー・ウェン先生、ジョン・キョンファ先生方の
素敵なレシピ満載の充実の一冊です。
毎日の献立にすぐ使えるレシピですよ!ぜひお役立てください!















やさい流(朝日新聞出版)

2013年9月14日土曜日

修道院のお菓子連載はじまります!


NHKテレビテキスト「テレビでスペイン語」10月号から連載始まります。


タイトルは「トルノの向こうのお菓子の世界」。
口絵でお菓子と修道院を、本文では修道院のお菓子の歴史などの読みもの、
と知られざる修道院のお菓子の世界をご紹介します。
スペイン語の勉強をしてらっしゃる方、そうでない方もぜひ読んでくださいねー!

ここのところ、近況をお知らせしてませんでしたが、
今月は「オレンジページ」「オレンジページCooking」のタイアップページでタパスを、
「婦人之友」10月号ではヨーグルトケーキをご紹介していますので、ぜひ、活用してみてください!

2013年9月11日水曜日

ビクトル・エリセ

オムニバス映画「ポルトガル、ここに誕生す」が9月14日に公開されるそうです。
スペインの巨匠ヴィクトル・エリセ監督の作品も他3監督作品と共に上映されます。
や、やったー!!

エリセ監督といえば、「みつばちのささやき」「エル・スール」、
そして6月に東京でも展覧会があったアントニオ・ロペスの
ドキュメンタリー「マルメロの陽光」が代表的な映画です。
・・と言ってもこの大いなる監督は10年に一度のロングスパンで作品を発表するので、
長編はその3本だけ。確かもう70代になった監督・・やっぱり少ない。。

2002年のオムニバス映画「10ミニッツオーダー」が最後だったので、
あぁ・・やっぱり。もう10年以上経っているのですね(震災の時に
3分メッセージもありました!)。
今回の作品、長編ではないのが物足りない気持ちはあるものの、
待ちに待ったという人も多いことと思います。

ところで、「ミツバチのささやき」は私のベスト映画です。
この映画の詩的な美しさは素晴らしい。
何度観ても、その美しさは色あせません。新鮮な発見さえ何度ともなく
訪れます。どこで止めて観ようが、切り抜いて観ようが
一コマ一コマが極上の絵画のよう。





「エル・スール」も美しい作品です。
どちらも幼年期の終わりと次の段階へ移行する少女の物語。
今、こうやって画像をアップしていても無性に観たくなってしまいます。



エリセ監督の作品をまだ観てない方、ぜひこちらの10分間の
映像「タイムライン」をお楽しみください!

これは「10ミニッツオールダー」というオムニバス映画から。
エリセ監督の他にもゴダールやカウリスマキ、ベルトリッチなど15人の巨匠監督たちが10分という枠で「時間」というテーマで競作を果たしたコンピレーション・フィルム。
短いながらもエリセ監督ならではの素晴らしい映像美が満喫できます。