2013年2月26日火曜日

修道院の春の料理

発売中の「天然生活」4月号(地球丸)にお料理を8ページ掲載させて頂いています。



春らしい食材を使ったシンプルな料理をぜひお楽しみください!

昨年11月に掲載して頂いた、朝日新聞Be のデジタル版も登録して頂くとレシピが見れます!
カタルーニャ風ほうれん草炒めや大切なじゃがいもなど4品です。
こちらから→朝日新聞デジタル

2013年2月22日金曜日

マジョルカの修道院

寒い毎日が続いています。でも、確実に日は延びているし、木々には可愛らしい新芽が開く準備をし始めています。一日一日春に近づいていく、その変化を感じたり、発見したり。それもまた楽しい時期ですね。

先日、名古屋でレクチャーをさせて頂き、修道院熱がまたメラメラと燃えはじめました。。説明させて頂きながらも、「ああ、あの修道院のマグダレナは絶品だった」とか「あの日、帰りのバスでお腹すいて食べちゃったあのお菓子、たまらんかったなー」とか思い出してしまうんです。

先月、マジョルカ島でも修道院を2軒訪ねました。
まずは先日記させて頂いた、おいしいパン屋さん"El fornet de la Soca"のすぐ斜め前にあるサンタ・マリア・デ・マグダレナ修道院に。




アウグスティーノ会のこの修道院の歴史は古く、建物自体は14世紀に建てられたもので、見ることはできませんでしたがゴシック様式の教会が大変美しいそうです。

運良く、扉を開きトルノの前をお掃除していた60代(いや70代かも)修道女に出くわしました。「お菓子を買いに来たの?今焼きたてがあるのよ。こっちにいらっしゃい!」と歓迎してくれるではないですか!


ムデハル様式と思われる美しい回廊。所々に可愛らしいタイルが散りばめられていて、ひとつずつじっくり鑑賞させてもらいたいくらい素敵。中庭にある修道女の像は聖カタリーナ・トーマス。みなしごとなり貧しい暮らしを強いられ、苦労が絶えなかったけれど、神を神じ祈ることをわすれなかったカタリーナ。この修道院で亡くなり、聖女となり今でもここに眠っています。




その頃からお菓子を作り、貧しい人たちに分けていたそうです。
焼きたてを並べてくれました。ココナッツのお菓子にアニス風味のクッキー、レモン風味のマグダレナなどがずらり。



日本で見たら、見事にくずれ変形してしまったCoca de Turron。マジョルカ島のお菓子でウエハースの間にレモン、シナモン風味の練ったアーモンドがはさまれています。これは講習会の時にみなさんに味見をして頂きました。私もはじめて食べたのですが、しっとりしたアーモンドの濃厚な味がなかなか美味しかったです。

私はマグダレナも購入。生徒さんたちもそれぞれ購入し、みんなで分けて味見をしました。日本に戻って食べるとまたその素朴で味わい深いお菓子がしみじみと美味しく感じます。



ついつい色々話をうかがってしまった。今まで一人旅だったので、こんなツーショット絶対無理ですが、一緒にいた生徒さんたちが撮ってくれました。ありがとうございます♡


2013年2月14日木曜日

ラウラの刺繍個展

私の娘のような存在のラウラ。今回、刺繍の初個展を日本で開催することになりました!色々なご縁と彼女の素敵な才能が花開き、とうとう日本でも個展ができるなんて感無量です。


テーマは村上春樹の「1Q84」に登場するリトルピープル。美しい刺繍の数々です。
渋谷のNidi Galleryにて今日からはじまります。詳しくはこちらです。

ぜひラウラの可愛らしい世界をのぞいてみてください!

2013年2月11日月曜日

マジョルカのおいしいパン屋さん

マジョルカは快晴の日が年間300日以上。冬は温暖。ということでヒートテック抜きの日本と同じコートにマフラー姿だったのですが、けっこう寒い!1週間ほど島の天候はとても不安定で雨がたくさん降ったりと荒れている様子。1人旅だと「仕方ないか!」と開き直れるものの、自分のツアーとなると天候にも責任を感じてしまう。。。しかし、この日は雨もあがり運良く快晴!やったー!



まさに散歩日和。



一瞬にして遠いかの頃にタイムスリップしてしまいそう。旧市街は歩いているだけでワクワクします。



楽しみにしていた人気のパン屋さん"El fornet de la Soca"に行ってきました。いや、本当にここは美味しかった。まず、入り口のガラスファニチャーに入っているコカを見ただけで胸は高鳴ります!肝心のエンサイマーダをわすれ他のたくさんのものに目移りしてしまった自分を呪いますが、さっちゃんといくつか買い、分け合ったもの、ハズレ無しでした。


お姉さんがカットしてくれているのは、さっちゃんチョイスのりんごのケーキ。


アンティーク缶の上に一口サイズのコカが。こんな可愛らしいちびコカ、はじめて見ました。そして横には玉ねぎのコカ。マジョルカの郷土料理でもあるコカは具沢山のチーズ無しピザのようなもの。甘くないのです。ワインとも好相性♡ 甘いコカもあります。上の画像のりんごケーキの右に丸く焼いてあるのがそのひとつ。ほんのり甘いコカながら、マジョルカ産のソーセージ「ソブラサーダ」と「ブティファラ」?かと思われる黒いソーセージがのっていてます。


マジョルカのパンはカンパーニュに似てる。現地の人たちに欠かせない毎日のパン。



エンサイマーダ つづき

この日は他にも旧市街の老舗をいくつかまわりました。"Forn Fondo""Forn del St Cristo""Forn Teatre"。



今はスペイン全土で食べられるエンサイマーダもここでしか見られないのが、この箱とサイズの豊富さ。そして箱の可愛らしいこと。






私はお土産に天使の髪入りひとつ、自分用にプレーンをひとつ買いましたが、もっと色々なサイズを買えば良かったと後悔。。。3~4つ買ってお店のように可愛く我家にも飾りたかった。




マジョルカ島のエンサイマーダ

マジョルカ島といえば、、なんて言ってもエンサイマーダ!ラードを塗りながら薄く薄く伸ばした生地をくるくるとかたつむり状に仕上げたしっとりした生地がくせになるパン。マジョルカ生まれのこのパンをご自慢とする老舗のお菓子屋さんパン屋さんがいくつかあるのです。それで今回の旅行では希望者の方達と一緒にそんなお店や市場などをまわることにしました。

1番最初に向かったのは「Ca'n Joan de s'Aigo」。この店の歴史を古く、種類豊富なメニューも300年以上変わっていないというからすばらしい!古いガラスファニチャーの中に所狭しと色々なパン、エンパナーダ、コカなどが並んでいます。




シーズンオフだし時間も早い。地元の人たちが朝食の時間をゆるるりと過ごしています。


これがエンサイマーダです。パウダーシュガーがたっぷり。生地じたいがほんのりと甘いので、パウダーシュガーで調節するのです。







このアプリコットのせが美味しかった!他にもカスタードクリーム、天使の髪の毛(カボチャそうめんジャム)などもあり、そそられる~
しかし!マジョルカには甘くないパイも種類豊富。どれもこれも食べたーい!


2013年1月31日木曜日

焼きねぎ祭り

うれしいことに旅行社の方からツアーの企画を頂き、
スペインへ行ってきました。
お教室の生徒さんとスペイン横浜協会の方、
9名さまのご参加でマジョルカ島2泊、バルセロナ3泊の私にとって楽しく思い出深い旅行となりました(みなさんはどうだったかな。。)。

今回の旅の第一の目的は「焼きねぎ祭り」。
カタルニア地方タラゴナ県にある小さな村バイスで行われる年に一度のお祭りです。

バルセロナから車で約1時間、お祭り会場はねぎ、ねぎ、ねぎ!













このねぎはタラゴナの名産物。カタルーニャ語で「カルソッツ」と呼ばれ親しまれています。特にバイス産は原産地呼称保護下にあり、最高品質と言われているのです。日本で言えば、葉玉ねぎ・・いや、深谷、下仁田ねぎに近いものです。


















品評会も行われていました。サイズに規定があるのでしょうが、
長さ、太さも色々です。なるほど、上質な美味しそうなねぎに胸は高鳴ります!

というのも、このお祭りではこのねぎを真っ黒に焼いて、甘くやわらかくなった中心部を食べる
「カルソターダ」という料理が食べられるのです!
本来のお祭りの名前は「カルソターダの大祭り」。まさにメインイベントはカルソターダを食べること!


















このカルソターダに欠かせないのが「ロメスコソース」。カタルニア地方で愛されているソースで、トマト、アーモンドやヘーゼルナッツ、ニンニク、ニョラ(ドライ赤ピーマン)を乳鉢でつぶし、オリーブオイル、ビネガーで練って作ります。このソースをねぎにつけて食べるのです。
民族衣装に身を包んだ村の人たちがデモンストレーション。
カルソターダを食べる前にロメスコソースの試食が楽しめます。
























昨年、最優秀だったロメスコソース。トロフィーの中に入っています。今回色々なロメスコを試す機会がありましたが、これは本当に美味しかった。微妙な配分とオイルを混ぜるタイミング。人の手によって全然違うのですね。





















途中、肉屋さんで羊肉とブティファラ・ソーセージを購入。





















ねぎを焼くためのぶどうの枝を運ぶ馬車。

こんな風に昔は運んでいたのでしょうね。

いよいよねぎが焼かれている場面に遭遇!
枝に火がつけられ、ずらっと並んだねぎがどんどん焼かれていきます。
真っ黒になるまで!




















チケットを買い(私たちはグループなので前もって予約しておきました)、袋と交換してもらいます。その中にはアルミ箔に包まれた真っ黒なねぎが!なんと12本もですよ~♪ さらにスライスパンが1枚、ロメスコソース、オレンジ1個、赤ワイン1本。そしてよだれかけ→エプロン?。











広場に3列に長く並べられたテーブルにはもうすでにねぎと格闘している人たちでいっぱい。テーブルの空いているところを確保。袋からお宝たちを取り出し、エプロンをきりりと首に結び、ねぎとの格闘に突入!
ところがどうも下手らしく、何本目かで隣にいたスペイン人のグループに指南を受けることに!

 




















ねぎの中心部を見つけて、まわりの黒こげの部分を

するっと一度にむくのが正解。
そして手は炭で真っ黒になるが当たり前、
決してビニールで手を包みながらなんて御法度。






















ロメスコソースをたっぷりとつけ、

ソースがこぼれないように上を向いて・・・・























お、おいしい~~♡ 

やわらかくって甘いねぎ、つるつる食べられてしまう!






















好きなものを焼いて良いコーナーにて、

買ってきたお肉を焼きました。パンを焼いてる人もいる~






















音楽隊にパレード、人間タワーに大食い競争などのイベントも盛り込まれ、

小さな村はたくさんの人で活気いっぱい。

















馬の口にはねぎが。。

















こんな怖い顔のねぎキャラまでが・・

























ワインは350mlのミニボトル。そしてエプロン。

今年のお祭りに参加したといううれしい記念品。


















カルソッツの魅力、充分に味わえた楽しいお祭りでした。